経年による汚れに対応!石材クリーニングの重要性

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建物の外壁や床に使われる石材は、年月が経つにつれて少しずつ変化が現れます。最初は目立たなかった汚れが、ある日ふと気になるようになったということもあるかもしれません。雨や風、日光の影響を受け続けることで、表面にくすみが出たり、シミのような模様が浮き出てきたりすることがあります。

日常の清掃では取りきれない汚れや変色が積み重なると、建物全体の印象にも影響します。とくに大理石などの天然石はデリケートな素材であるため、扱いには注意が必要です。

この記事では、石材に見られる汚れの種類と原因、そして適切なクリーニングの方法について詳しくお伝えしていきます。

 

 

石材の経年劣化で起こる汚れとは

屋外や共用部分などに使われる石材は、時間の経過とともに少しずつ変化が現れてきます。建物の印象にも関わるため、どのような汚れが発生しやすいのかを知っておくことは、維持管理の上で役立ちます。

 

自然環境による影響

風雨や日光にさらされ続けることで、石材表面には排気ガスや土ぼこりなどが徐々に付着していきます。特に湿気の多い場所では、苔やカビが発生しやすく、黒ずみや色ムラが目立つこともあります。
気づかないうちに汚れが広がっていることもあるため、日常的に状態を確認しておくと安心です。

 

日常使用による摩耗と汚染

人の出入りが多いエントランスや通路では、靴底に付着した砂や泥によって石材の表面が少しずつ擦れていきます。摩耗が進むと細かな凹みができ、そこに汚れが残りやすくなります。
さらに、飲み物や油分がこぼれたまま染み込んでしまうと、変色が残ることもあります。吸水性の高い素材では特に、日頃からの注意が欠かせません。

 

シミ・黄ばみ・白華現象などの具体例

経年によって発生する汚れの中でも、見た目に影響が大きいものとしてシミや黄ばみ、白っぽい析出物などが挙げられます。たとえば、石材内部に含まれる成分が雨水などに溶けて表面に出てくる白華現象は、乾燥とともに表れることが多くあります。
また、濡れ色と呼ばれる黒っぽいしみは、内部に水分がとどまった状態のまま乾ききらない場合に起こります。大理石などでは、含まれる鉄分が酸化して黄色く見えることもあり、これらはいずれも専門的な対応が必要になることが多いです。

 

 

石材クリーニングが必要とされる理由

建物の中でも石材は、外観や空間全体の印象に大きく関わる素材です。時間の経過とともに汚れや変色が進んでしまうと、見た目だけでなく、素材自体の状態にも影響が及ぶことがあります。

 

見た目の美しさを保つため

年月が経つにつれて、石材表面にうっすらと汚れが定着していきます。最初は目立たなくても、徐々に色がくすんだり、まだら模様のような変化が生じたりすることがあります。これらは建物の印象を左右するため、定期的な清掃を行うことで、素材本来の風合いを保ちやすくなります。
美観の維持は、利用者や訪問者にとっての印象にもつながるため、日常の管理の中でも大切なポイントになります。

 

素材の劣化を防ぐための予防策

石材は硬い素材ではありますが、常に外気や水分、汚れにさらされていることで、内部からじわじわと劣化が進むこともあります。特に雨水や湿気が長くとどまると、シミができたり、ひび割れが進行したりすることも考えられます。
そうした変化が起きる前に汚れを落とし、必要に応じて保護処理を行うことで、石材の寿命を引き延ばすことができます。

 

建物の資産価値維持につながる

外壁やエントランスなど、人目に触れる場所の石材が劣化していると、建物全体の印象が下がってしまうことがあります。逆に、丁寧に手入れされた状態を保つことで、建物としての価値や管理状況への信頼感にもつながります。
とくに賃貸物件や分譲マンション、商業施設などでは、外観の状態が人の評価に影響を与える場面も少なくありません。日々の清掃だけでは対応しきれない汚れについては、定期的な専門クリーニングを取り入れることが、長期的な維持につながります。

 

 

汚れの種類に応じた石材クリーニングの方法

石材に付着する汚れは一様ではなく、種類や原因によって対応の仕方も変わってきます。見た目に似ている汚れでも、発生の仕組みが異なることがあるため、素材の状態をきちんと見極めたうえで対処することが重要です。

 

白華現象・濡れ色現象への対処法

白華現象は、石材の内部から可溶性の塩分が表面に移動し、乾燥することで白い粉や膜のようなものが現れる現象です。特にセメントを使用した施工部分で起こりやすく、見た目に影響するだけでなく、再発を繰り返す傾向もあります。
また、濡れ色現象は白華の前段階ともいえる状態で、石材内部に水分が滞留し、乾燥しきらずに黒っぽいシミのように見えることがあります。
これらには特殊な洗浄剤の使用や、浸透性の吸水防止剤による処理が有効です。表面的に拭き取るだけでは根本的な解決にはならないため、再発を抑える施工も合わせて行う必要があります。

 

苔・錆・カビ汚れの除去方法

湿度が高い場所や水はけの悪い部分では、苔やカビが生えやすくなります。石材表面が黒ずんで見える原因の一つとしても知られています。苔やカビは放置すると石材に根を張ってしまうこともあるため、早めの対応が求められます。
また、石材に鉄分が含まれている場合、水分や空気と反応して錆が出てくることがあります。錆の色は濃く目立ちやすいため、適切な洗浄剤を選び、石材に負担をかけずに取り除くことが大切です。

 

シール(コーキング)からの染み対策

目地や継ぎ目に使われているシーリング材から、油分や可塑剤が染み出し、石材に変色が起こることもあります。これは表面に油のような跡が残る形で現れるため、通常の水拭きでは落ちにくい汚れです。
このような染みには、専用の洗浄剤と吸着剤を併用する方法が使われます。必要に応じて、周囲を保護しながら染みを浮かせ、丁寧に取り除いていきます。変色の進行を防ぐためにも、初期の段階で対処することが大切です。

 

 

大理石など高級石材のクリーニングに求められる配慮

上質な空間づくりに使われる大理石やライムストーンなどの石材は、見た目の美しさが重視される一方で、繊細な素材でもあります。清掃やメンテナンスを行う際には、傷や変色を防ぐための注意が欠かせません。

 

素材に適した洗浄剤の選定

洗浄の際に使う薬剤は、素材の成分に応じて慎重に選ぶ必要があります。たとえば、大理石はカルシウムを多く含むため、酸性の成分が加わると表面が溶け出し、光沢が失われることがあります。
そのため、作業前には石材の種類や状態を確認し、できるだけ中性の洗浄剤を使うのが基本です。変化が出にくい場所で事前に試すなど、小さな工夫を積み重ねることが重要になります。

 

ダイヤモンドパットを使用した研磨作業

表面のくすみや細かい傷が目立つ場合は、研磨によって状態を整える方法があります。ただし、削りすぎると素材の厚みを損なうことがあるため、作業には慎重さが求められます。
弊社では、ダイヤモンドパットをポリッシャーに装填し、水を使用しながら研磨します。汚水はバキュームクリーナーで吸引し回収するため、作業環境への負担を抑えながら進めることが可能です。

 

艶出しと保護コーティングの重要性

研磨で仕上げた後、表面に保護層を施すことで、汚れの付着を抑える効果が期待できます。透明のコーティング剤を使えば、素材の色合いや質感を損なわずに保護することができます。
また、透湿性のある保護処理を行えば、内部に残る湿気を逃がしつつ、外部からの水分は通しにくくすることもできます。このような工夫によって、白華現象や濡れ色の発生を軽減することにもつながります。

 

 

石材クリーニングの注意点とトラブル防止策

石材のクリーニングは、見た目を整えるだけでなく、素材の状態を長く保つための作業でもあります。ただし、誤った方法を選ぶと、かえって傷みを進めてしまう可能性もあります。特に天然石は性質がさまざまで、作業の仕方によっては変色や劣化の原因になることもあります。

 

誤った洗剤使用による変色や損傷

清掃に使用する洗剤の種類を間違えると、石材の表面が変質してしまうことがあります。特に大理石などは酸に弱く、汚れを落とそうとして強い薬剤を使った結果、光沢が失われたり白く濁ったりすることもあります。
洗浄を行う前には、素材の性質を確認し、中性のものを選ぶよう心がけることが大切です。また、一部にだけ試してみるなど、小さな段階で安全性を確かめてから進めると安心です。

 

洗浄後の吸水防止処理の必要性

表面の汚れを取り除いても、石材の内部に水分が入りやすい状態のままだと、また汚れが蓄積しやすくなります。特に雨の影響を受ける屋外では、再発しやすい傾向があります。
そのため、洗浄後は吸水を防ぐための保護処理を行うことが重要です。表面に目立たない保護層を作ることで、水分の侵入を抑え、汚れや白華の発生を防ぎやすくなります。

 

定期メンテナンスでの再発防止

一度クリーニングを行っても、時間が経つとまた汚れがついてくることは避けられません。放置すると取り除きにくくなるため、定期的な点検や簡単な手入れを重ねることが重要です。
とくに外部環境の変化が大きい場所では、年に一度程度のメンテナンスを行っておくと、トラブルが起きにくくなります。状態が安定していれば、素材の美しさも長く保たれやすくなります。

 

 

株式会社ライフワークが行う石材クリーニングの特徴

石材の清掃や保護には、表面だけでなく内部の状態も見極めた対応が求められます。汚れの種類や経年変化を適切に判断しながら、状況に応じた方法で作業を進めることが重要です。長年にわたり、さまざまな現場で培ってきた経験をもとに、一つひとつの素材と丁寧に向き合っています。

 

現地調査と写真確認による柔軟な対応

汚れの状態を正確に把握するために、写真による確認だけでなく、必要に応じて現地を訪れて状況を確認しています。現場ごとに内容は異なるため、初動の段階から対応方法を柔軟に選べるようにしています。
写真のみで判断できる場合もありますが、現地での確認が欠かせない場面もあるため、内容に応じて適切な方法で対応を進めています。

 

白華・濡れ色・シミなど多様な汚れに対応

一見似たように見える汚れでも、発生の原因は異なることがあります。白華現象や濡れ色、または目地からの染み出しなど、それぞれに特有の対処が必要となる場面が少なくありません。
見た目だけをきれいにするのではなく、素材に影響を与えている要因そのものに注目しながら対応を行っています。中には、他で対応が難しいと言われた内容でも、状態を丁寧に見てから適した方法を選ぶようにしています。

 

AD-コートや吸水防止剤による保護技術

洗浄のあとには、必要に応じて保護処理を加えることで、汚れの再付着や変色の予防につなげています。たとえば、浸透性の吸水防止剤やAD-コートを活用することで、内部への水分の侵入を抑えることが可能になります。
この処理によって、白華や濡れ色の原因となる水分の動きを減らし、見た目の変化が起きにくい状態を保ちやすくなります。長く清潔な状態を保つためには、こうした保護技術の有無が大きく影響してきます。

 

 

まとめ

石材に見られる汚れは、日常的な汚れから素材内部に関わる現象まで幅広く、その原因も一つではありません。白華現象や濡れ色、シミ、錆などは見た目に影響を与えるだけでなく、放置すると素材の変質につながることもあります。

こうした汚れに対応するには、表面的に洗うだけでなく、原因に合わせた方法で進めていくことが欠かせません。洗浄剤の選び方や施工の順序を誤ると、かえって状態が悪化してしまう場合もあります。石材ごとの特徴を見極めながら、状態に応じた作業を行うことが重要です。

株式会社ライフワークでは、石材のクリーニングと保護に30年以上取り組んできました。表面の清掃だけでなく、吸水防止剤やコーティングによる再発防止にも力を入れています。現地調査はもちろん、状況に応じて写真での確認からスタートする柔軟な対応も行っています。

ご自身での対応が難しい汚れや変色については、石材の状態に合わせた方法をご提案いたします。

気になる点がありましたら、まずはお気軽にご相談ください。

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